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声が聞き取りやすいFinal Study1レビュー! 本当に聞き取りやすいのか?

Finalの新ジャンルイヤホン、Study1

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皆さんこんにちは。今回はFinal study1のレビューをしていきたいと思います。
study1は2022年1月にfinalから発表されたイヤホンです。
final社はE1000やE3000といった安価でクオリティの高いイヤホンから、A8000やD8000 Pro Editionなどの超高級イヤホンやヘッドホンまで幅広く手掛けており、オーディオマニアでは無く一般の方にも高評価と人気を得ている日本国内の企業です。

今回そんなFInalが投入したのは、意外とありそうで無かった声への「集中力」が高まる学習専用イヤホン、study1。
オンライン学習やテレワークの需要が高まる中、このような所に目を付けたのは流石探究心に優れたFInalと言えるのではないでしょうか。
但し、声が聞き取りやすいイヤホンにはある強力なライバルが存在します。そんなライバルと比べて本当に聞き取りやすいのか? そもそも普通のイヤホンと比べ聞き取りやすいのか?この記事ではそんな所をレビューしていきたいと思います。

 

特徴

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 九州大学大学院芸術工学研究院河原一彦博士との共同研究により見出した、「話し声を聞きとりやすくする」物理特性に基づき音響設計を行ないました。主観評価実験の結果、「STUDY 1」は、「会話をどれだけ正しく聞き取れたかの正答率」が、他社音楽用イヤホンに比べて有意に高いことが、統計的仮説検定で確認されました(下図参照)。 (公式HPより)

公式HPからの引用ですが、九州大学との共同研究により見出した話し声を聞き取りやすくする物理特性を利用したイヤホンとの事。
主観評価実験の結果他社イヤホンよりも会話を正しく聞き取れたようです。
ただこのグラフ、具体的な数値や検証方法が書かれておらず、信憑性が微妙な感じとなっています。そもそも主観評価なんですから、数値ぐらいは出してもいい気がするのですが...

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またこれは少しオタク的観点になってしまいましたが、今まではfinal公式ストアの「イヤピガチャ」の限定だったため、高評価を得ながらも入手が難しかった(しかも定期的にラインナップが変わります)Final TYPE Eのソフトタイプが初めて市販。
長時間の装着でも痛くなりにくいようです。
また、テレワークでの利用も考慮されたマイク付きとなっています。

 

パッケージ・本体

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パッケージです。パッケージサイズは同社のEシリーズの廉価モデルと同じサイズですが、一番上に学習専用の文字が大きくプリントしてあり、声が聞き取りやすいモデルである事が強調されています。

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内容品です。前述の通り、Final Eタイプ SoftがSS / S / M / L / LL の5サイズ付属。適切なサイズを購入時の段階で選ぶ事ができます。普通に買うと5サイズは900円くらいするので、全商品全サイズ付属のFinalって結構太っ腹ですよね。

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本体です。本体の形状はEシリーズ共通の細長い形状。材質はE1000と同様のプラスチック製です。プラスチック製なので壊れやすそうという感じは無く、しっかりとしたプラスチックでできています。

装着感はIEMタイプと違いシンプルな形状なので非常に良好です。相性問題が発生しにくい形状なため誰でも快適に装着が可能だと思います。

 

語学学習で使用した感想

私は某映像授業に通っているため、実際に授業で使用した感想を書きたいと思います。
比較対象としてこちらのイヤホンを使用しました。

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冒頭で強力なライバルと書きましたが、それがこの声が聞き取りやすいステレオイヤホン、AT-ES11です。100均セリアのイヤホンですが、100均のイヤホンとは思えない程の高クオリティでネットでの評価は高い一品です。
詳しくはこちらの過去記事をどうぞ。

hakuukazuo.hatenablog.com

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2つ目はKZ DQ6。ダイナミックドライバーを3機搭載(study1は1機)した中華イヤホンで、独特の音場や音表現が特徴の中華イヤホンです。
詳しくはこちらの過去記事をどうぞ。

hakuukazuo.hatenablog.com

 

では、実際に使用した感想を書いていきます。
結論としてはStudy1>>>>DQ6>>>>セリアイヤホン という感じでした。
個人的にはセリアイヤホンが健闘するのではないかと期待していましたが現実は非情でしたw
DQ6とセリアイヤホンには圧倒的差があり、セリアイヤホンは声はぼやけて聞こえる感じが強く、比べるとお話になりませんでした。
DQ6とstudy1は短時間で聴き比べるとあまり差は感じませんが長時間聞くと大きく差を感じてきます。

明らかにstudy1の方が一つ一つの言葉がハッキリと聞き取れ、声の聞き取りやすさを実感します。声の解像度が一段階上ですね。

正直大きな差があるか疑問でしたが、流石Final、声の聞き取りやすさは折り紙付きだと思いました。

小声の聞き取りやすさという面がstudy1は学習専用を謳っているだけあって強いな、という感じです。

 

音楽のリスニング目的には使えるか?

この商品が発表された時に多くの方が思われたのは「音楽鑑賞目的には使えるのか?」という点でしょう。
私も声にとにかく特化しており全く音楽は聞けないのではないかと思っていましたが、意外や意外、中音域特化のイヤホンとしてかなり聞けるイヤホンでした。
...が、それは一番最初に聞いた時の感想で、少し長く聞くと低音域やドラムの不足がかなり気になりますね。
高中音域が低音域のかなり前に出てきており、音域バランス的には褒められたものじゃないです。曲によっては低音域をマスクしてしまう事も。オーケストラとか弦楽器系は音域バランスが良くないので微妙です。深い音という感じも無く、かなりアッサリとした寒色系の音です。
ただ高中音域やボーカルのクオリティはやはりピカイチ。ボーカルは勉強用イヤホンらしく透き通った引き込まれる音がします。テクノ系ゲームミュージックとの相性は低音が薄目なのとギターも高音寄りなので相性が良いです。
あと最近のJ-popも高音域よりでボーカル強調の曲が多いので良い感じに聞けます。

元々勉強用のイヤホンなのにここまで真面目にリスニング目的のレビューが出来るのもFinalの実力でしょうか。Eシリーズのまったりした低音重視の暖色系の音とは反対の音作りになっているので、Eシリーズが気に入らない高音域重視の方は聞いてみてもいいかもしれません。(流石に低音域出てなさすぎ感はありますが。)
また、低音域が出ていないという感想も他のイヤホンと比較した上での感想なので、ボーカルが大好きで低音はオマケくらいで良い、また最近のJ-popしか聞かないという方はこれで良いと思います。

 

総評

Finalの新たな挑戦、新ジャンルのイヤホンとなったstudy1ですが、声が聞き取りやすいという宣伝文句通りなのは流石といった感想でした。
また、単にボーカル域が聞き取りやすいというだけでは無く、音楽もしっかりと聴けるクオリティなのはFinalブランドとして出しているだけあるなあと思いました。

j-popなどを聞き、その上勉強をする若者には向いているんじゃないかなと感じますね。高音域も刺さりませんし。何より勉強イヤホンという体で親に買ってもらえるのが良いと思います。(僕もその戦略で買って頂きましたw)
勉強用はもちろん、Finalブランドに今まで無かったボーカル域重視のイヤホンとしても優秀だと思います。
study1という事は、筐体をE3000など同じ金属筐体にしたstudy2も出るのでしょうか?
その点にも注目ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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